第35回 「どうして人生は楽しいことよりも苦しいことが多いのでしょうか」という問いに対して
どうして人生は楽しいことよりも苦しいことが多いのでしょうか
数々の聖者を生み出したインドにおいて悟りを目指すために多くの修行者が苦行を行なっています。
彼らは眉間にしわを寄せ、苦痛に喘ぎながら、必ず自分は他の者より秀でた者になると決心して、
毎日苦行に明け暮れるのです。
楽しいこととは何でしょうか、苦しいこととは何でしょうか。
もし修行者が悟りを得られたら、今までと同じ苦行をしていても苦しみをまったく感じることはなく、
幸せと喜びに満たされるようになるのです。
すなわち悟りとは様々な状況に左右されるものではなく、
いかなる状況も超越したことを言うのです。
楽しいか、苦しいか、それはすべてあなたの心から発する思いであり、あなたの反応なのです。
常に悪いものに反応するあなたがいれば、あなたは苦しみを感じることが多く、
常に良いものに反応すればするほど、あなたは楽しく幸せな者になるのです。
常に正しいものを見るようにしなさい、常に美しいものを味わって、あなたの身も心も清めるようにしなさい。
そうすれば、あなたは良いものに素早く反応する者になって、
人生を幸せなもの、楽しいものにすることができます。
ご存じのように私達は気持の持ち方次第で幸せな気持ちになったり、悲しい気持ちになったりします。
日頃からババは、心の訓練をするようにとおっしゃっておりますが、その中でも特に重要なことは、悪いものに心を奪われて悪い心になってしまうことを注意しています。
不正なことを喜ぶことや人間の浅はかな欲望を満たそうとすればするほど、私達の心は汚れてしまい、ちょうど車のフロンド硝子に泥がこびりついて、前が見えなくなるように私達は前が見えなくなってしまいます。
毎日の心の訓練とはワイパーを使ってフロントガラスを常にきれいにし、前を良く見えるようにする、すなわちそれは希望と幸せが見えてくる状態になるとババは教えています。
心をコントロールできる者こそ神に近付く者であるという言葉は、私達ひとり、ひとりが人生を歩む上で大切なことであると考えます。
2012年8月 | ||||||
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