1900年4月。私は前世でインドに住んでおり、若い時から修行僧としての人生を送っていました。シルディー村から約40キロほど離れた断崖絶壁の岩山で、指導僧のもとで、数名の修行僧とともにひたすら瞑想と修行者としての道を極めるために、来る日も来る日も訓練に明け暮れていました。
修行の場は、断崖絶壁の岩山の切り立った崖の上や、人がようやく一人座れるような岩棚の上で、瞑想をはじめとする修行を行なっているのでした。
その日は風が強く、雲行きも怪しくなって、雨が降りそうな気配でしたが、私はいつものとおり、仲間の修行僧とともに指導僧の前でマントラを唱え、修行者としての心構えを指導僧に伝え、岩棚で瞑想に入ったのでした。しかし、瞑想をはじめて一時間も経たないうちに突然、突風が吹き荒れて、私はあっという間に岩棚から吹き飛ばされ、約50メートル下の岸壁に打ちつけられてしまうのでした。
両脚は複雑骨折し、手や体全体を強く打ちつけて、私は意識はあったものの、あまりの激痛に苦しみ、悶えながら、仲間の助けを受けて修業僧の寝泊まりする場所まで運ばれたものの、口から血を流し、息も絶え絶えとなって、ついに命を失ってしまうのでした。
その瞬間はまるで、眠りにつくと同じようにまったく記憶になく、深い闇の中をさまよっているような状態でした。
すると突然、意識が戻り、体の痛みもなく、一瞬、夢の中の出来事であったのかと思うほどでしたが、あれほどまでに憧れ、夢にまで見た空中浮揚のように、自分自身が空中に浮かんで岩山を上から眺めていると、本当に自分は死んだのであり、常日頃から亡くなった者は魂となり、再び、輪廻転生の旅に出るということを思い出し、若干30歳で亡くなってしまった私としては、修行半ばで人生を終えてしまったことを寂しく思い、もっと注意していればよかったと後悔するのでした。
そして自分の遺体はどこにあるのかと思い、修行僧の住む部屋の中に意識を向けると、すでに私は死んでいるため、修行僧の布に包まれて、部屋の片隅に置かれているのを見るのでした。
しばらくの間私はこれまでの人生を思い返すような思いで、自分の遺体を眺めながら、しばらくそこにとどまっているのでした。
私と同じ修行僧の仲間は、霊体の私にまったく気づかず私の前を通り過ぎていくのでしたが、私の指導僧は私をはっきりと認識して、私を見つめるのでした。
私は指導僧に、自分は死んだのかと確認すると、指導僧は深くうなずき、私が死んだことが間違いないことと、次の来世に向かって準備をするようにと教えてくれたのでした。
亡くなったら人はどこに行くのか、そこで何をするのか、生前、私は指導僧からしっかりと教えられていたため、これまでの様々な教えを受け、お世話になったことを心から感謝し、指導僧に別れを告げたのでした。
正直なところ、まだしばらくはそこにとどまっていたとう気持ちはあったのでしたが、私としては以前から教えられていた、人が亡くなったその後や人生の計画、人生の立て直し、さらにはどのように次の人生を生きるかといった相談をシェアリングソウルメイトとするために、中間世へ早く行きたいという思いもあり、私は指導僧に教えられたとおり、天上に向かって光の裂け目を目指して上昇していくのでした。
それはまるで飛行機が地上から飛び立ち、空に向かって上昇していくような感覚であり、ただひとつ違うのは、かなりはやいスピードで上昇しているにも関わらず、空気の抵抗や風の力を受けることはまったくなく、まるで真空状態の中を進むような気持ちであったことを記憶しています。
光の裂け目、すなわち、忘却の幕の間を通りぬけると、さらに今までと違った空間が目の前に広がり、それはちょうど天空に星が散らばっているかのように、無数の光の部屋(ハウス)が見えてきたのでした。最初はまったく記憶がなかったものの、しばらくすると、光の部屋に見覚えがあり、私はまるで自分の家に帰るかのような気持ちで、自分の中間世の部屋に戻っていくのでした。
次第に中間世におけるソウルメイトとの関わりや中間世でインドにおける人生を計画したこと、そして中間世に戻ったなら、シェアリングソウルメイトと体験を分かち合うおうと話し合ったことを思い出し、私は久しぶりに故郷に戻ってきたような気持ちで中間世の光の部屋の中に戻っていくのでした。
実際、次元の違う(4.5次元)中間世の部屋は、3次元における広さとはまったく意味が違い、意識の世界では、物理的な広さなどがないため、意識によっては小さな部屋にも広大な空間にもなるのでした。そして中間世で私は愛するシェアリングソウルメイトとの出会いを待つのでした。
やがてはるか向こうから二人の存在(シェアリングソウルメイト)が現われてきて、私は懐かしい友と再会したような気持ちでその二人と意識をほとんど完全と思えるような形で交ぜ合わせるのでした。(霊体においては、肉体をもっている時のように握手をし、ハグするような行動はできません)
霊体には性別はありませんが、前世における性別が残っているため、その時の二人のシェアリングソウルメイトは前世のドイツの男性として、もう一人はアルゼンチンの男性としての人生を終えて、中間世に戻ってきたのでした。
中間世にいる私を含めたソウルメイトたちは、全体的な前世における様々な体験を概略から互いに伝えあっていきます。
たとえば、ドイツの男性は優秀な内科医であり、多くの患者を救い、感謝され、尊敬もされたのでしたが、実際外科的な処置が充分ではないということから、一部の者から批判され、自分が内科医としての能力の限界を感じ、より未来世においては、直接的な助けを与えるための人生を歩みたいと考えているのでした。
それに反して、アルゼンチンの男性は、自由奔放なガウチョとして人生を送り、自由気ままな生活を楽しんだのでしたが、最後の時間は病気に苦しめられ、辛い闘病生活を送りながら亡くなって、中間世に戻って来たのでした。
私はインドにおける人生の概略を話しながら、最後の崖からの落下事故にいたるまでの人生を話したのでしたが、ともに充分すぎるほどの感情や共鳴、同情はもっておりますが、それを表情に表したり、態度に表したりすることはなく、ただ淡々とした状態で、互いの体験におけるシェアリングを進めていくのであります。
その後、一人、二人と地球から中間世に戻ってくるソウルメイトがいると、私もその者を迎えるために戻ってきたばかりのソウルメイトに会うのでした。
私のソウルメイトは私を含め、7人おり、それぞれがそれぞれの人生で様々な体験をし、戻ってきて互いの体験の交換をすることが最初の重要な作業となります。それと同時に、私たちは一人一人、中間世から現世に戻るまでに、作り上げた計画書をひとつ、ひとつ確認し、見直しながらはたしてどの程度自分は計画に基づいて行動し、実行したかを確認していくのであります。
次回は、具体的のどのように計画書の見直しがされるのか、また計画書を作成するのかお伝えしたいと思います。
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はじめてこのブログを拝見しました。
こんな素晴らしい先生のお言葉がつづられてるなんて勇気付けられます。
これからも楽しみにしてます。