前回は自分を好きになるために大切なことをお伝えしました。
今回は、さらに自分とはいったい何者なのか、どのような価値があるのか、をお伝えしたいと思います。
私は以前、25年間、クリスチャンとして過ごしてきました。
毎週、日曜日は教会に行き、神とキリストを礼拝し、祈りを捧げました。礼拝に出席するたびに、「私達は神の子です」と教えられ、また自分もそれを信じてきました。
しかし、残念ながらそのことを頭でわかっていても、心の中にまで響くことはなく、今思うと、ただ「そうなんだ」という程度であったと感じます。
神の戒めを守れば神から愛され、戒律を破れば罰せられるという規律の中で、私はひたすら戒めを守りながら生きてきたように思います。
しかし、私はエネルギーの世界を知るようになると、心が飢えるのを感じ、本当の自分探しの旅を始めようと決心したのでした。
様々なクリスチャンの人と会い、質問し、確認しても私が求めている答えを得ることができませんでした。また、本を読みあさり、様々な宗教を学んでも、いまひとつピンとくるものなく、当時は、毎朝、近くの多摩川で何度も天に向かって、答えを持ち望んだものです。
やがて私は気功の合宿で知り合った方から聞いた、インドにいると言われているサイババのもとを訪れました。
アシュラムと呼ばれる寺院の前で、朝5時から並び、聖者サイババを待ちました。当時、日本でサイババの本が出版されたこともあって、日本人も多く、さらにあまりの人の多さに圧倒されて、私は来るべきではなかったとさえ思ってしまうほどでした。
朝7時、さざ波のように人のひそひそ話が聞こえる中、インドの音楽が優しく響き渡り、それまでのひそひそ声は消え、瞬間的にどよめきが起こると、その後は場内は完全に静かになり、遙か彼方から聖者サイババと言われる方が姿を現しました。
オレンジ色のローブを身にまとい、大きなアフロヘアーといって出で立ちで現れたサイババは、まるで床の上をすべるかのように移動して手紙を受け取り、集まった信者を祝福していったのです。
はじめて見る顔と姿。しかし、なつかし思いがわき上がってきて、私は不覚にも声を出して泣き出してしまいました。
止めどもなく涙が溢れ出てきて、20数年間、何度も神に祈り続けた自分の思いがようやく叶えられたと感じたのでした。
2000年前、もし、ナザレのイエスと言われたキリストが目の前に現れたとしたら、きっと皆が感動し、涙を流すことでしょう。その時の私は、まさにそのような場に居合わせたように、神聖な思いに満たされ、その会場の中でたたずむのでした。
その後、私は何度もサイババに祝福され、インタビュールームにも2度呼ばれ、貴重な体験をさせていただきました。
目の前で次々とサイババの手から物質化された指輪やネックレス、時計などを見ながら、私は純粋に驚き、感動し、幸福に包まれたのでした。
しかし、私にとって最も感動的だったのは、私が20数年前より求め続けてきた「私達は何者で、何のために生まれ、どこに行くのか?」という疑問に対する答えを直接、サイババから教えていただいたことでした。
私達はインタビュールームの床に、椅子に座ったサイババを取り囲むように座り、教えを受けたのでした。
突然、何カラットもあるようなダイヤモンドの指輪を物質化したサイババは、皆にこの指輪を見るように言って手渡し、私達は皆、それを見て感嘆したのでした。
さらにサイババは再び、そのダイヤモンドの指輪を手に取ると、ダイヤモンドの本当の意味は何か、と尋ねました。多くの者が金や高価な物を手に入れるために時間を浪費していると言い、ダイヤモンドの意味は『ダイ・マインド(die mind)欲望を消すことだ』と言って、目の前で指輪に息を吹きかけて消してしまったのでした。
そして、私達を見つめて、「人生において最も大切なものが1つだけある」と言って、素晴らしい教えを授けてくださったのでした。
その中の1つに、私達は皆、神の化身(アヴァター)であるということを教えてくださいました。
「私とお前達の違いはた1つ。私は自分が何者であるかを知っているが、お前達はそれを知らないことだ」と言って、私達皆が神の化身という神聖な存在であることに気づくようにと教えられたのでした。
そして、サイババは私達の顔を見つめ、こう言ったのです。
「あなたの神はどこにいますか?」
私達は今まで教えを受けた生徒のように自分の胸を指さして、ここにいます、と言いました。サイババはにっこり笑って、「グッドボーイ」と言って私達をほめてくれました。
私はこのインタビューを受けたことによって、その後の人生は一変し、それが現在の自分の人生に大きな影響を与えたことは間違いないのですが、さらにサイババは、その後も私に大きな導きを与え続けてくれるようになるのでした。
2012年8月 | ||||||
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