第46回 「不幸な人生をどのようにしたなら幸福の人生に変えることができるか」という問いに対して
幸福と不幸の違いはただ1つです。
満足できるか、満足できないかのどちらかにより、幸福か不幸かという感情に分かれるのです。
誰でもその時の状況だけで幸福か不幸かは判断できません。
あなたは満足することを望むことより、何が自分にとって必要なのか、何が自分にとって大切なのかを知ることができれば、その時の状況だけで、幸か不幸かというマーヤ(幻)に悩まされることがなくなっていきます。
よく覚えておきなさい。
真の幸福とは自分の望んだことが実現することではなく、自分の望んだことにより
皆が幸福になるということなのです。
人の幸か不幸かは誰もが興味をもち、知りたいものです。
しかしババ様がメッセージで伝えているとおり、自分の望むことが叶うか、叶わないかで幸か不幸かを決めてしまうならば、あまりにも我々の幸福は薄っぺらなものになってしまうと思います。
ババ様の言う真の幸福とは、相手のことを思い、相手が幸せになることにより、自分が幸せになるという神の思いを教えてくれたものと思います。
ババ様はこれまで70年近くに渡り、地球上に住むすべての人々の幸福を願って活動してきました。
この偉大なる愛は、なかなか一般の人には理解されず、多くの苦難を伴いながら、現在にまで至っているということがわかります。
自分より先に他人の幸せを願うことは難しいことではありますが、ババの言うように我々がアヴァーター(神の化身)ならば、やはり、ババの言うとおり他人の幸せを願い続ける者になりたいと思います。
<質問>
『いままでの人生で両親からは充分に愛情を受けて育ったと思います。
ときに第三者からは過保護とも見られたようですが、それでも子供としては愛情をたっぷり受けて育ったという感覚を持っているし感謝もしています。
また他人との関わりでも比較的愛情や好意をいただいてきたと感じているのですが、なぜか自分が自分を愛せません。
自分以外の人には愛情(好意)を抱くことがそれほど苦にならないのですが。いつも「自分を愛しなさい」と教えをいただくたびに悩みます。 自分を愛するってどういう感覚なのでしょうか?』
というご質問をいただきましたので、ご回答します。
私も以前、自分が嫌いで随分悩んだものです。
あなたと同じように充分愛情を与えてもらい、尚かつ兄弟や周囲の人のやさしい言葉と愛情によって成長してきたのでしたが、特に成人した後、自分の目標が定まらず、自分の才能や能力に疑問を感じ、さらに自分を嫌いになっていく体験をいたしました。
自分の顔、姿、性格がすべて嫌になった私は、現在の自分を無くせばいいという考えのもと、極端な断食や長時間の瞑想などをして、自分を否定する自分を全面的に打ち出し、自分を苦しめ、否定し、自分でない自分を作ろうとしたものです。
しかし、当然のごとくそのようにすればするほど、私の心は傷つき、完全に自己否定する体験をいたしました。
苦しみ抜きながら、「どうすれば自分を好きになれるのか、自分を許せるのか」と祈り続け、私はとうとうインナーチャイルドと出会うことができました。
私は心から自分が好きになりたいと願っていたため、インナーチャイルドと出会う誘導を真剣に受けました。
その中で見えてきた映像は、狭く暗い部屋、私の5歳の時の男の子が背中を丸めて座っており、私はその小さな背中に向かって、「どうかあなたと仲良くなりたいし、理解したいのでこちらに顔を向けてほしい」と願いました。
私のインナーチャイルドは肩を震わせながら「あなたはいつも僕を叱ってばかりいる。何も認めてくれない」と言って、なかなか顔を見せてはくれなかったのですが、何度も心から話し合いたいと願い、「今度こそ決して批判もしないし、押しつけもしないから話をして欲しい」と頼んだのでした。
ようやく振り向いて顔を見せてくれたインナーチャイルドは目にいっぱい涙を浮かべ、「いつも僕を否定して、認めくれなかったし、やさしい言葉をかけてくれなかった」と言って私を見つめるのでした。
私はその泣き顔を見て、どれほど私の心が泣いていたかを知り、「どうしたら許してくれるか、どうしたら泣かないでくれるか」と尋ねると、インナーチャイルドは何度も私に「本当に怒らないか、絶対に自分を馬鹿にしないか」と言って私に確認しましたので、私はインナーチャイルドの顔を見つめ、「絶対に怒らないし、馬鹿にしない」と約束したのでした。インナーチャイルドは意を決したように小さな声で、「ちっちゃな海老でいいから海老のかき揚げを食べたい」と、遠慮がちに指でちっちゃな海老を示して言うのでした。
一瞬、何を言っているのか訳がわからず、もう一度「どういう意味?」と聞くと、インナーチャイルドは「心は無理やり変えられても、体は急には変われない」と言って、私が霊性修行と称して、特に半年以上前から完全菜食主義に変えたことに対して、心の内を打ち明けてくれたのでした。
確かに肉類はそれほど食べたいと思わず、問題なかったのですが、魚介類の好きな私は、正直「無理をしてやめなければならない」という気持ちがあり、その事をインナーチャイルドは知っていて、小さな海老のかき揚げてんぷらを食べたいと言うことで、私の本当の気持ちを教えてくれたのだと理解しました。
たぶん、それまでの私でしたら、即座に「そのようなことでは本当にスピリチュアルな人生など歩めない」と言って、拒否したと思いますが、その時の私は本当に自分を愛したい、許してあげたいと思っていましたし、目に涙をいっぱい浮かべて、すがるように私を見つめて「認めて」と言っているインナーチャイルドを見ると、もう二度と厳しいことは言いたくないと考えました。
そして、「いいよ。必ず君の言うとおり、海老のかき揚げてんぷらを1週間以内には食べるからね」と約束しました。
それから2日後に久しぶりに海老のかき揚げてんぷらを食べました。食べているうちに、涙が溢れてきて、自分が無理していたことや、本当の自分の気持ちを蔑ろにしてしまったことを悔やむ気持ちがあふれ出て、何度も心の中で「許してほしい」と言いながら、海老のかき揚げてんぷらを食べました。
やがて私は心から自分が許されたような気がして、インナーチャイルドが喜んでいるという実感がわきあがり、自分は自分らしくいればよいし、自分のありのままが一番幸せなんだと気づき、インナーチャイルドの誘導の時に見た小さな私の姿を心から愛おしく感じ、これからはこのインナーチャイルドを心から愛し、絶対に悲しませないと決心したのでした。
私はその後、あれほど自分を嫌いで愛せなかったことが嘘のように消え去り、自分の顔や姿を鏡で見ても嫌いではなく、自分はこの人生、この顔姿、性格でしっかり生きていこうと考えられるようになりました。
あなたのおっしゃるように多くの方が自分をなかなか愛することができず、悩んでいらっしゃいますが、私の経験をとおして言えることは、あなたの内なる心であるインナーチャイルドと仲良くすることができ、そのインナーチャイルドを愛することができれば、あなたは間違いなく自分自身を好きであると言え、自分を愛するという本当の意味がわかるようになると思います。
アルケミストではそのような方のために様々なプログラムを用意しておりますが、その中でもインナーチャイルドと出会う旅というエネルギー誘導は多くの方に喜びと感動をもたらしていますので、もし機会がありましたらインナーチャイルドと出会う旅の誘導を受けられてみてください。
あなたのインナーチャイルドの気持ちを読み取ると、
「人の幸せは才能や、人よりも優れた能力を持っていることじゃないよ。あなたはみんなから愛されているし、あなたもそのような人を感謝をもって愛しているのだから、もう過去のことは許して、忘れてあげて欲しい。もう自分を責めないでほしい」と伝えています。
あなたが心の内が開かれて、あなたの本当の素晴らしさや価値に気付かれますよう、心から願い祈っております。
先生、お忙しい中ですのにご自身の体験も踏まえての
ご丁寧なお答えをありがとうございました!
とても参考になりました。
インナーチャイルドですか…。なるほど。
まずは4月のワクワク講座に期待を寄せます!!
私のインナーチャイルドの気持ちが「過去を許し自分を責めないで欲しい」と言うことは
私自身は記憶していないような、悪いことをしているのでしょうか!?
ドキドキします(苦笑)
それにしても先生は私の素性がお分かりなのですね!?
はー、やっぱり先生ですね!!!素晴らしすぎます。。。♪
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幸福か不幸かは自分の気持ちひとつで
案外、簡単に変化するとても流動的なもののような
気がします。
心理学に「ビリーフ」という言葉があって
一言で言えば「心の受け止め方」を意味するカウンセリング用語です。
これを説明するのによく引き合いに出される例に
コップに入っている半分の水という客観的事実に対して
それをみた人物が「まだ半分も入っている」と肯定的に捉えるのか
あるいは「もう半分しか入っていない」と否定的に捉えてしまうのか
このような主観的なおもいぐせをできる限りポジティブな方向に
導いていくというのがあります。
実際この方法がどこまで有効なのかは
試したことがないので何とも言えないのですが
あらゆる物事を幸福に思う気持ちを育てるには
とても手軽で誰にでも適応が可能?かもしれません。