2012.05.25
アフリカゾウのアコの気持ち・・・アニマルコミュニケションカレッジ動物園での野外授業
5月の動物園での野外授業でコミュニケーションの内容の一部をご紹介します。
本日はアフリカゾウです。
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◆アフリカゾウ
地球上の陸上動物で最大の大きさです。
大きな耳と長い牙を持ちます。
メスと子供で群れをつくり、年老いたメスが群れのリーダーになります。
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野外授業で訪れた動物園には2頭のアフリカゾウがいました。
名前はアコ(メス)とチーキ(メス)です。
◆アコについて
アコは小さい時にマコ(メス)というアフリカゾウと一緒に東アフリカから日本の動物園にやってきました。
そして現在推定47歳、日本にいるアフリカゾウの中では最高齢です。
長年動物園で暮らしている中で、新しいオスゾウやメスゾウがやってきたり、仲間が亡くなったり、出ていったりという様々な変化がありました。
またここ数年アコは放飼場にはいっさい出ない年月がありました。
動物園の飼育の方々は様々な苦労をしながら、アコを見守ってきたようです。
そして今年の春にアコは放飼場に数年ぶりにでてきました。
アコ
◆アコのオーラ
アコのオーラからは野生本能の強さと意志の強さが表れていました。
深い愛情を表す色もありました。
また寂しさやむなしさを表す色があり、これは亡くなった仲間たちへの思いでした。
◆アコの気持ち
※高江洲先生はアコとコミュニケーションをした内容を生徒さんたちに伝えました。その内容の一部をご紹介させていただきます。
意志が強く愛情の深いアコは、もし野生にいれば群れをひきいるビッグマザーとして生きていたかもしれません。
それだけの能力を持ち、プライドも持っている方です。
しかし、アコはいままで同じ動物園にいた仲間のアフリカゾウたちの間で様々な葛藤や辛い思いをしていました。
野生本能が強かったアコと、人間と近い状態で育った他のアフリカゾウとは気持ちのすれ違いもありました。
そして自分の意志で、数年間放飼場に出てきませんでした。
そんなアコに、今年の春、心の変化がありました。
亡くなったオスのアフリカゾウがアコにメッセージを送って来たのです。
「ここのリーダーはあなたしかいない、だからあなたにこの場を守ってほしいんだ」
アコの心にはまだ様々な葛藤や思いが残っていました。
しかしメッセージを受け取ったアコは勇気を出して、放飼場にでてきたのです。
アコが勇気を出せた裏には、数年間アコを見守り続けてきた飼育員の方々の努力や思いがあったことは間違いありません。
アコの気持ちを伝える高江洲先生と後方にはアコ
◆アコに気持ちを伝える
高江洲先生は生徒さんに話しました。
「アコたちは私達と同じように心を持っています。
複雑な感情や精神を持っています。
アコに心からの尊敬の念をもって話してください。
あなたたちの気持ちは必ず伝わります。」
生徒さんたちはアコに意識をむけ、感謝と心からの気持ちを伝えました。
そしてアコがすばらしいメスのアフリカゾウであり、立派なリーダーであることを伝えました。
生徒さんたちの方に近づいてくるアコ
アコは、はじめはお尻を向け、砂を体にかけていましたが、次第にこちらを向き、私たちの匂いを嗅ぎ、関心をむけてくれました。
生徒さんたちはさらにコミュニケーションを続け、最後にアコが幸せになるように願いました。
鼻をあげて反応するアコ
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次回はアコの隣で暮らすアフリカゾウのチーキのご紹介です。