2012.02.28
T&H のオーストラリア便り その 26
T&H のオーストラリア便り その26
アルケミスト・オーストラリア支部の近藤夫妻が豊かな大自然と動物たちの情報をご紹介します!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
◆オーストラリアではウサギは飼えない?
ウサギ好きの方がご覧になったら、「何故?」と思われますね。実は、私も全く知らず、先日、現地人の方から聞いて驚いたので、今回、ご紹介します。正確には、ここクィーンズランド州では、現在、ウサギをペットとして飼う事は違法とされています。許可無くウサギを飼った場合は、最高30,000 豪ドルの罰金。研究や教育、公共展示の目的のみ許可されています。
この背景には、以下の経緯が関連しているようです。
1700 年代、イギリスからオーストラリアへ持ち込まれたウサギが野生化して大繁殖し、オーストラリアの生態系と農業に大きな打撃を与えるようになり、「害獣」として扱われるようになったそうです。駆除の一環として、ミクソーマウイルス(兎粘液腫病原体)を導入したそうですが、ウイルスの毒性が弱まり、また、ウサギの耐性強化により、兎粘液腫による致死率が下がり、現在も人とウサギとの攻防が続いているという経緯があります。
ちなみに、オーストラリアのラクダも、1800 年代、道路や鉄道の建設作業のため、インドやパキスタン、アフガニスタンから持ち込まれ、それが野生化し、牧草を荒らしたりオーストラリアの生態系を脅かしたりする害獣とみなされています。人によって連れてこられて、野生化して手に負えなくなると「害獣」とは・・・。彼らにしてみたら、人間の方がよっぽど「害獣」と思っているのではないで
しょうか。
日本と比べるとオーストラリアの検疫検査はとても厳しく感じます。随分と昔は、飛行機がオーストラリアに到着すると、乗務員が一斉に機内にエアゾールスプレーをまいていた頃もありました。それだけ検疫が厳しいのは、このような背景があるからなのかもしれません。
一方、オーストラリアの代表的な動物、カンガルーやワラビーは、オーストラリア国内ではビクトリア州と南オーストアリア州のみ、
許可を得ればペットとして飼う事が認められているそうです。ここオーストラリアでは州によって法律が異なります。
Tadashi
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
T&H Therapeutic Healing - Alchemist Australia Branch -
近藤夫妻のブログはこちらから!>>