T&H のオーストラリア便りその１7

2011.02.07

アルケミスト・オーストラリア支部の近藤夫妻が
豊かな大自然と動物たちの情報をご紹介します！
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◆野生カンガルーとのコミュニケーション
以前にもご紹介しましたが、「サンシャインコースト大学（University of the Sunshine Coast）」の構内には野生動物保護区域が設置され、イースタングレイカンガルー（Eastern Grey Kangaroos）が生息しています。今回は、この野生カンガルーとコミュニケーションした時の様子をご紹介します。厳密にはコミュニケーションを試みたと言うべきでしょうか？でも反応はとても分かりやすかったです。アニマルコミュニケーターを学んでいらっしゃる皆さん、野生カンガルーとコミュニケーションしにいらっしゃいませんか。

■オス編
ここへは何度も来ている家内ですが、私は初めてで、いつもカンガルーが寝転がっているという場所には、影も形もありませんでした。ちょっと焦りの顔の家内・・・。めげずに野生の感（？）を頼りに探し回る家内の後を追うと、草地の遠くに発見。残念ながら、オスのようです。何故なら、オスは気性が荒いので、近寄らない方が良いと聞いました。カンガルーパンチ、カンガルーキックだけは免れたいところ・・・。

折角だから、せめて写真だけでも思い、徐々に近づくと、耳の良いカンガルーはこちらの方を振り向き、じっと見つめています。「オマエたち、何の用だ！」とでも言いたげに、超筋肉質のオスカンガルーの仁王立ちは迫力満点です。家内は逃げる体勢でしたが、私は勇敢（？）に、「写真を撮らせてくれるかな」と話しかけました。すると、頭を地面にこすりつけ、左右に首を振ります。まるで「嫌だ、嫌だ」という仕草です。単に私の思い込みかなと思い、今度は「話しを聞かせてくれるかな」と話しかけると、今度も激しく「嫌だ、いやだ」。偶然ではありません。

傍らにはメスのカンガルー、どうやら発情期だったようです。これは、これは失礼しました。人間だって、口説いている時に、いきなり見ず知らずの人に話しかけられたら、怒りますよね。きっとオスカンガルーは「まったくぅー、人間たちは全くKY（空気読めない）なんだから！」と思ったでしょうね。後から知りましたが、彼はこの群れのボスだと聞きました。
この写真は、仁王立ちになる前に撮ったものです。残念ながら、首を横に振っている姿は撮る余裕がありませんでした。

この写真は、仁王立ちになる前に撮ったものです。残念ながら、首を横に振っている姿は撮る余裕がありませんでした。

■メス編
オスのカンガルーにお詫びと御礼を述べて、他へ移動。オスカンガルーから離れた場所で草を食べている２頭のメスカンガルーを発見。エネルギーを流しながら、ゆっくり近づきます（傍から見たら、ちょっと怪しかったかも・・・）。こちらの方を気にしつつも、無心に草を食べています。すると、どこからか、別のメスカンガルーが飛んできました。

近くの街灯の影で立ち止まります。

この後、後ろ向きで草を食べ始めます。顔が見える場所に移動して、「話しをしてもいいかな？」と声を掛けてみます。草を食べるのを止めはしませんが、耳をぴくぴく動かして、聞いている様子です。もう１度、声を掛けると、何やら考えている様子。

そのうち、遠くの方からデジカメ片手のオージーの少女が近寄ってきます。まるで友達に話すかのように、我々にいろいろと説明してくれます。当然、流暢な英語です。向こうの方には赤ちゃんがいると教えてくれました。彼女は、これまでカンガルーの写真を何万と撮っているそうです。

彼女が示した方向へ行くと、お母さんの袋から顔を覗かせている赤ちゃんカンガルーに会えました。写真は撮れませんでしたが、その可愛い姿は動画に撮れました。ふと見ると、先程のメスカンガルーが近くの木陰まで飛んできて、横たわりました。そして、こちら見ています。

やっぱり気になるようです。一歩ずつ近づきながらシャッターを押します。まるでカメラマンがモデルを褒めて撮るように、「キミ、可愛いね！美人だね、毛ツヤがいいね」など・・・。すぐ近くでもカメラ目線で写真を撮らせてくれます。

再度、「話しをしてもいいかな？」と聞くと、何やら遠くの方を見ています。その視線の先には、オスカンガルーの姿が・・・。そのうち、オスに「こっちへ来い」とでも言われたのか、群れの方へ飛んでいってしまいました。結局、話しをすることは出来ませんでしたが、写真を撮らせてもらった御礼として、群れ全体にエネルギーを流しながら、御礼を言いました。また、ここへ通いたいと思います。

お母さんの袋から顔を覗かせている可愛い赤ちゃんの姿、オスがメスにちょっかいを出して逃げられる様子はYouTube 動画の動画でご覧下さい。