2010.10.20
アフリカ 取材旅行その5
◆African Bush Elephant : アフリカゾウ
陸上最大の動物、アフリカゾウ。彼らは、体長6~7.5m、体高3~3.8m、体重5.8~7.5tにもなります。
この巨大な身体が、数メートル先で、呼吸を響かせ、餌を食んでいる。彼らがただ静かに通り過ぎるだけでも、その偉大さに圧倒され、息を潜めて見つめるのが精一杯でした。
アンボセリのロッジで早朝、朝焼けにキリマンジャロが浮かび上がる中、静かにゾウたちは現れました。ロッジと国立公園の境、わずかにフェンスを挟んだその先を、ゾウたちはゆっくりと歩いて行きました。そして、高江洲代表にメッセージを語っていったのです。
「まるで偉大な聖者を前にした時のように、時間が止まった。違う時空の流れにいたようだった・・・・・・」対話が終わると、高江洲代表は、興奮まじりにため息をついて、こう言いました。
まるで、キリマンジャロの使いのように現れたゾウたち
そして、うれしいことに、アンボセリを発つ前のサファリの道中でも、再び彼らは姿を表し、素晴らしいメッセージを伝えてくれました。
彼らの草を食む音や、穏やかな息遣い、そして驚くほど優しく、深い目・・・・・・。そこには、人が太刀打ちできないほどの、純粋で偉大な心がありました。
これほどまでに、深く優しい眼差しがあるだろうか・・・・・・
彼らの伝えたメッセージは、「共存」。互いを生かし合う道でした。
「私たちと同じように、自然と共に生き自然を守る生き方をするのならば、人間はもっと正しく、そして高い存在になることができるはずです」彼らは、そう語りかけてくれました。
「どのような生命体も一つたりともかけてはならないものです。私たちは、この陸上で最も大きな生命体としてこのように、生きておりますが、私たちは蟻一匹であっても、小さな生命体であっても、無理に殺すことも、無駄に殺すことも、それを傷つけることも、一切ありません。あなたたちも、そのようにすべきです。あなたたちも、この生命を守る為に生きるべきです」
彼らの背には小鳥たちが楽しそうに遊んでいた
「私の周りに小さな小鳥たちがいます。しかし、小鳥たちは知っているのです。私が決して踏みつけないこと、決して自分たちを傷つけないことを、小鳥たちはよく知っているのです。お互いに、このようにいかなる者であっても傷つけないこと、生命を守り合うこと、助け合うということが大切だと、多くの方に伝えてください・・・・・・」
過酷なアンボセリの環境の中にあっても、彼らは必ず、自然の神はこの大いなる場所を守ってくれると信じている、と伝えてきました。
「正しい人生歩んでいくのであれば、必ず大地は守ってくださると、私たちはそれを間違いなく信じているのです」、と・・・・・・。
彼らの心を学び、そして彼らと協力して自然を守っていくことこそが、私たち人の役割なのではないでしょうか。